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小児がかかりやすい病気

小児がかかりやすい病気|みのり耳鼻咽喉科・佐倉市ユーカリが丘の耳鼻咽喉科

小児の耳の病気

外耳道異物

小児が遊んでいて、ビーズや消しゴムなど入れてしまうことがあります。
自分で取ろうとすると、鼓膜や耳の穴を傷つけてしまう場合があります。受診をしていただき専用の器具などで取り除きます。

耳垢

いわゆる『みみあか』です。小児の場合、耳の穴が狭いため為取りにくいことがあります。取りにくい場合には無理に取らずご遠慮なく受診してください。細かい器具にて取り除くほか、硬く1回で取ることが困難と判断した場合には、耳垢を溶かす薬などを使用するなど専門的な方法で取り除きます。

先天性耳瘻孔

耳の穴の少し前、上側に小さな穴があることがあります。この穴は皮膚の下に1~2cm程度続いていることが多く、中に垢の様なものが溜まりそこに感染を起こすことがあります。抗生剤の内服で改善しないことも多く、切って膿を出さなければならないこともしばしばです。繰り返すことも多く、頻繁に繰り返す場合には手術治療のためご紹介が必要となるケースもあります。

急性中耳炎

急な耳の痛み、発熱等がみられることが多いです。すべての年代で起こりますが幼少期の代表的な病気です。まだ痛みをはっきりと伝えられない幼稚園以前のお子様などでは、急な発熱、不機嫌、耳に手をやるなどのサインを出していることが多いです。主に鼻風邪(急性鼻炎)から耳管という管を通じて鼻から耳へ感染を起こします。基本的に内服と鼻炎の治療で改善しますが、繰り返すことで滲出性中耳炎に移行する場合があります。

急性中耳炎鼓膜

急性中耳炎鼓膜

正常鼓膜

正常鼓膜

滲出性中耳炎

急性中耳炎同様幼少期の代表的な病気の一つです。鼻水がなかなか治らないや急性中耳炎の症状が治ったのちに、鼓膜の中、中耳という場所に水が貯まった状態です。多少耳が詰まっているかなといった程度の症状です。しかしながらこの状態が長期化すると、中耳の発育が悪くなり、難聴が出現したり、将来慢性中耳炎中耳真珠腫の原因となります。
3ヶ月以上をひとつの目安として長期となった場合には、時に鼻の奥の扁桃腺(アデノイド)が大きく原因となっていることがある為、鼓膜の張り具合の検査(ティンパノグラム)や聴力検査に加えて、レントゲンや細い内視鏡でアデノイドの状態チェックを行います。
治療としては処置や内服でなかなか改善しない場合には鼓膜切開を行う、または鼓膜にチューブを挿入する処置を行います。まずは、鼻風邪をひかない、またはひいた時はすぐに治療をすることでケアするのが重要です。 症状には乏しいですが、将来の合併症を予防する為にもしっかりと治療を行うことが大事です。

滲出性中耳炎

滲出性中耳炎

治癒後正常鼓膜

治癒後正常鼓膜

小児の鼻の病気

急性鼻炎

急な‘くしゃみ、鼻水、鼻づまり’、いわゆる鼻風邪です。鼻水どめや炎症を抑える内服薬などで治療をします。どろっとした黄色い鼻水の場合には細菌の感染が疑われます。中耳炎のリスクにもなるため抗生剤も使用します。
これに加え、ネブライザー治療を行うことで、内服と同様のお薬を鼻の中に行き渡らせることが可能で、症状をより早く治すことが出来ます。

アレルギー性鼻炎

くしゃみ、鼻水、鼻づまりが典型的な症状です。年々患者数は増加しています。スギ花粉症が有名ですが、ダニやほこりが原因の通年性アレルギーも多く見受けられます。
小児の場合、症状が軽微であることも多く、いつも鼻が詰まっている、いびき症状などの原因となっていることも多く見受けられます。
まずは採血検査と鼻汁好酸球検査を行い、アレルギー性鼻炎なのか、アレルギーの原因は何なのかを調べることが重要となります。検査は基本的には採血をおすすめしていますが、低年齢のお子様には指先からの血液からでも検査が可能です。
治療は飲み薬、点鼻薬の併用。年齢によっては、レーザー治療(概ね10歳以上)
お子様で比較的症状の強いお子様(ほぼ通年で治療が必要)には、体質改善からアレルギー症状の改善・治癒を目指せる舌下免疫治療をお勧めしています。

アレルギー鼻内

アレルギー鼻内

正常鼻内

正常鼻内

急性副鼻腔炎

急性鼻炎が悪化し、両頬やおでこにある空洞(副鼻腔)まで炎症が及んだ状態です。炎症に加えて、膿性の鼻水が貯まります。症状は、鼻づまり、膿性の鼻水に加えて頭痛や頬の痛みを認めます。小児では鼻の穴と副鼻腔をつなぐ仕切りの発達が未熟なため、大人に比較して副鼻腔炎になりやすい傾向にあります。抗生剤などにて速やかに治療を開始することで、慢性副鼻腔炎に移行しないことがほとんどです。

慢性副鼻腔炎

いわゆる蓄膿症です。症状は、くさい鼻水、鼻づまり、喉に常に痰がたまる、匂いを感じにくいなどです。急性副鼻腔炎の治りが悪く長引いたり、アレルギー性鼻炎などで鼻の中の粘膜が常にむくんでいたりすることで、鼻の穴から各副鼻腔につながる道が塞がってしまい、副鼻腔に常に膿汁が溜まってしまったような状態です。
小児の場合、概ね細菌の感染が長引いていることが原因であるため、鼻内の状態、鼻水の状態などを確認し、必要であればレントゲン、可能であればより副鼻腔の状態が詳細に判断できるCT検査にて副鼻腔炎の状態を確認します。(当院では当日にCT検査が可能です)
比較的重度である場合には、大人と同様にマクロライド療法という治療を行い完治を目指します。

鼻出血

小児の場合、キーセルバッハという鼻中隔(左右の鼻の仕切り)の手前側から出血していることがほとんどです。基本的にはその部位を綿やティッシュなどを鼻に詰めて、鼻の外側から圧迫することで止血が得られます。
また、出血を頻繁におこす場合には、背景にアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻のトラブルがあり、鼻をいじりやすい状況がある場合が多いため、鼻炎の治療を行うことで症状が改善される場合が多いのが小児の特徴でもあります。
上記の治療などを行っても繰り返す場合には、出血部位の血管を焼く(鼻粘膜焼灼)処置にて止血を行う場合があります。

小児の喉の病気

溶連菌感染症

小児の発熱、のどの痛みが症状です。のどの痛みの多くはウィルス性によるのど風邪ですが、細菌感染である場合、溶連菌をもっとも疑います。時に心臓の弁や腎臓に合併症を起こすことがあるため、しっかりと診断をして治療することが大事です。当院で当日わかる検査も可能です。治療は、基本的な抗生物質の内服で速やかに改善することがほとんどです。また治療後に可能であれば一度尿検査をお勧めしています。

アデノウィルス感染症(咽頭結膜熱)

のどの痛み、目の充血、発熱が3大症状となります。夏風邪とも言われています。ウィルス感染なので治るまでには1週間程度要します。その間の辛い症状を和らげるためのお薬などを処方します。非常に伝染しやすいという特徴があるため、診断が大切です。当院では当日にわかる検査が可能です。症状が治まり2日経つまで出席停止となります。

扁桃肥大、アデノイド肥大

口蓋垂(のどちんこ)の両脇にある扁桃腺、鼻の奥にある咽頭扁桃(アデノイド)が大きくなり、鼻やのどの空気の通り道を狭くしてしまった状態です。鼻づまり、滲出性中耳炎、いびき、無呼吸の原因となります。3歳ごろから大きくなり、6,7歳で空気の通り道に対し占める割合が最大となります。
滲出性中耳炎を繰り返す、ご飯が食べづらく成長が悪い、夜間呼吸が止まっているなどの症状がある場合は手術して摘出の適応となります。
無呼吸・いびきの状態を確認するため、スマートフォン等にて睡眠中の状態を撮影し持参いただけますと診断に役立ちます。

小児の首の病気

流行性耳下腺炎(おたふく風邪)

幼稚園年長〜学童期の小児に多く、片側または両側の耳の前から下側の腫れ、発熱、熱感、痛みが症状です。ムンプスというウィルスが原因で感染力が強いため、通学は最低5日間は不可となります。また、同時に稀ですが聴力障害、髄膜炎を起こすことがあり、大人で感染を起こすと稀ではありますが睾丸炎、卵巣炎や膵炎などの重症合併症を起こすことが知られています。
また、ワクチンで予防することは出来ますが、100%ではなく、感染時に症状の軽減が可能と言われています。基本的には、耳下腺の腫れ、発熱が落ち着くまで自宅安静となります。

反復性耳下腺炎

1歳ごろ〜学童期にかけて、急性耳下腺炎を繰り返します。口の中の細菌が感染を繰り返すことが原因です。抗生剤などで治療を行います。初回の症状だとおたふく風邪と診断されることもありますが、2度3度と繰り返すことで診断がつきます。口の中の頬の裏側、唾液の出る場所(ステノン管)から膿が出ているのを見ることが出来る場合もあります。思春期になるまでに自然と繰り返さなくなり、改善します。

急性リンパ節炎

両方の首の上側を中心に片側または両側の首に痛みを伴うシコリが多発します。時に発熱を伴い、全身的にもだるさなどが出現します。何らかのウィルスの感染が原因と言われています。小児では大概の場合、発熱などの辛い症状は1週間程度で改善しますが、首のシコリは数ヶ月持続することがありますが大抵の場合は問題ありません。
時に非常に大きく腫れて、高熱を出し入院加療が必要となる場合があります。

正中頸嚢胞

大人ではのど仏の下にある甲状腺(元気のホルモンを作る組織)が、赤ちゃんが産まれる前に形成される際に舌の付け根から移動をします。そのルートの一部が袋状になったものを正中頸嚢胞と呼びます。顎の真ん中の下からのど仏の上側に柔らかいシコリが特徴です。基本的には放っておいても問題ありません。
時々細菌感染を繰り返したり、大きくなってきたりして手術治療が必要となる場合があります。稀に甲状腺癌が合併したりするため、気がついたら念のため超音波などで検査をしておくことをお勧めします。